統合失調症スペクトラム障害および他の精神病性障害群,物質関連障害および嗜癖性障害群(DSM-5を読み解く-伝統的精神病理 DSM-IV ICD-10をふまえた新時代の精神科診断)

総編集:神庭重信(九州大学)
専門編集:村井俊哉(京都大学)/宮田久嗣(東京慈恵会医科大学)
B5 並製
240頁
定価: 7,700円 
在庫: 在庫有り
ISBN: 978-4-521-73974-8

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これまで羅列されていた統合失調症カテゴリー内の各診断を一連の連続体(スペ クトラム)としてまとめた「統合失調症スペクトラム障害および他の精神病性障害群」,および,嗜癖障害という用語が加わり、非物質関連障害群が新設された「物質関連障害および嗜癖性障害群」の診断基準などにつき,臨床で活用するための注意点やポイントを解説

目次

I. 統合失調症スペクトラム障害および他の精神病性障害群
 統合失調症と関連障害−DSM-5の一般的コンセプト (深尾憲二朗)
  精神病性障害の概念
  統合失調症スペクトラム障害の概念
  「統合失調症スペクトラム障害および他の精神病性障害群」の構成
  統合失調症の亜型分類の廃止と緊張病の新しい概念
  Schneiderの一級症状の消滅
  陰性症状の精密化
  統合失調型パーソナリティ障害の位置づけ
  共有精神病性障害の格下げ
 診断概念の変遷−DSM-III導入前まで (山岸 洋)
  統合失調症の誕生
  緊張病の転帰
  症状論の体系化・階層化
  思考障害の記述
  非過程性の精神病
  統合失調症性の妄想?
  妄想発生における感情の役割と自己関係づけの傾向
  自我障害論
  一級症状論
 診断概念の変遷−DSM-III以降 (福田正人,青山義之)
  DSM における統合失調症の診断基準の変遷
  カテゴリー概念とディメンション概念
  医学における診断のあり方
  症状に基づく診断の意義
  脳機能に基づく精神症状学・精神疾患診断学
 妄想性障害 (宮田 淳)
  妄想性障害の成立
  DSM-IV-TRとDSM-5の比較
  DSM-5妄想性障害診断基準を用いてどのように診断を進めるか
 短期精神病性障害,統合失調症様障害 (針間博彦)
  短期精神病性障害
  統合失調症様障害
 統合失調症 (村井俊哉,杉原玄一)
  DSM?-5での精神病性障害の一般的定義
  章内での配列
  精神病性障害の特徴の種類と数
  持続期間
  原因疾患の有無
  気分エピソード重畳の有無と経過
  精神病性障害群外の診断との重複の可否
  社会機能の低下
 統合失調感情障害−DSM-5による統合失調感情障害の診断的位置づけ (須賀英道)
  DSM-5による統合失調感情障害
  DSMにおける統合失調感情障害の位置づけの変遷
  中間群の診断モデルについての解釈
  今後の展望
 物質・医薬品誘発性精神病性障害,他の医学的疾患による精神病性障害 (船山道隆)
  物質・医薬品誘発性精神病性障害
  他の医学的疾患による精神病性障害
 亜型分類の削除,緊張病の扱いについて (古茶大樹)
  亜型分類の削除について
  緊張病の位置づけについて
 第III部 新しい尺度とモデル 評価尺度
  重症度ディメンションについて(PANSS を含む) (高橋克昌)
   重症度ディメンションのあらまし
   カテゴリー診断の見直し
   これまでのディメンション研究
   ディメンション尺度の作成
   重症度ディメンションの構成概念の検討
   今後の方向性
   疑問点
  今後の研究のための病態 減弱精神病症候群(準精神病症候群) (松岡洋夫)
   精神病の早期介入研究におけるAPSの位置づけ
   DSM-5におけるAPSの診断概要
   APSをめぐるDSM-5での議論の背景
   APSをわが国で導入する際の留意点

II. 物質関連障害および嗜癖性障害群
 DSM-5のコンセプト (宮田久嗣)
  DSM-5の変更点−DSM-IV-TRと比較して
  使用障害という診断基準からDSM-5のコンセプトを考える
  DSMの診断基準の変遷から「嗜癖」,「依存」,「使用障害」を考える
  それぞれの物質関連障害における変更点
  その他のカテゴリーからDSM-5のコンセプトを考える
 診断概念の歴史 (松本俊彦)
  嗜癖から依存症へ
  依存症から再び嗜癖へ
  おわりに─人はなぜ嗜癖するのか
 物質関連障害群 物質誘発性障害群−中毒,離脱,物質・医薬品誘発性精神障害 (和田 清)
  カテゴリーとして取り上げられている物質
  「中毒」について
  「離脱」について
  物質の分類と物質誘発性精神疾患群との関係
  わが国の概念との齟齬について
 アルコール関連障害群 (宮田久嗣,齋藤利和)
  アルコールの依存,乱用から使用障害への変更を考える
  アルコール中毒
  アルコール離脱
  他のアルコール誘発性障害群
  特定不能のアルコール関連障害
 カフェイン関連障害群 (高田孝二)
  カフェインの薬理作用
  DSM-5における改訂点
  カフェイン中毒
  カフェイン離脱(退薬)
 大麻関連障害群 (武藤岳夫)
  DSM-5とDSM-IV-TRの相違点について
  大麻使用障害
  大麻中毒
  大麻離脱
  他の大麻誘発性障害
  特定不能の大麻関連障害
 幻覚薬関連障害群 (舩田正彦)
  幻覚薬の分類
  DSM-IVからDSM-5へ
  フェンシクリジン使用障害,他の幻覚薬使用障害
  フェンシクリジン中毒,他の幻覚薬中毒
  幻覚薬持続性知覚障害
  他のフェンシクリジン誘発性障害群,他の幻覚薬誘発性障害群
  特定不能のフェンシクリジン関連障害,特定不能の幻覚薬関連障害
 吸入剤関連障害群 (西村伊三男,福居顯二)
  有機溶剤乱用の状況
  吸入剤使用障害
  吸入剤中毒
  他の吸入剤誘発性障害群
 オピオイド(アヘン類)関連障害群 (妹尾栄一)
  DSM-5におけるオピオイド(アヘン類)使用障害診断基準
  オピオイド(アヘン類)の分類
  オピオイド(アヘン類)の薬理作用特性
  オピオイド(アヘン類)の分子薬理学
  オピオイド(アヘン類)中毒の診断基準
  オピオイド(アヘン類)離脱の診断基準
  各種維持治療について
  まとめに代えて
 鎮静薬,睡眠薬,または抗不安薬関連障害群 (成瀬暢也)
  DSM?5 による鎮静薬,睡眠薬,または抗不安薬関連障害群
  鎮静薬,睡眠薬,または抗不安薬使用障害
  鎮静薬,睡眠薬,または抗不安薬中毒
  鎮静薬,睡眠薬,または抗不安薬離脱
  他の鎮静薬,睡眠薬,または抗不安薬誘発性障害群
  DSM-5による鎮静薬,睡眠薬,または抗不安薬使用障害診断の手順 180
  DSM-5による診断に際しての留意点
 精神刺激薬関連障害群 (小林桜児)
  DSM-5における精神刺激薬
  DSM-5における精神刺激薬関連障害の診断体系
  精神刺激薬使用障害
  精神刺激薬中毒
  精神刺激薬離脱
  他の精神刺激薬誘発性障害群
 タバコ関連障害群 廣中直行
  タバコ関連障害群の特徴
  診断のポイント
  DSM-5と喫煙問題
 非物質関連障害群 ギャンブル障害 (佐藤 拓)
  主な変更点
  本文の概略と内容への考察
 第III部 新しい尺度とモデル
  今後の研究のための病態 カフェイン使用障害,インターネットゲーム障害,出生前のアルコール曝露に関連する神経行動障害 (中山秀紀,樋口 進)
   カフェイン使用障害
   インターネットゲーム障害
   出生前のアルコール曝露に関連する神経行動障害

索引